麦秋の作品情報・感想・評価・動画配信

「麦秋」に投稿された感想・評価

ekn

eknの感想・評価

3.5
笠智衆が原節子の兄役で頭パニック。
甥っ子たちの小さな抵抗が同級生と会う時の原節子と重なる。ちょっとした偶然に素早く冷静に決断できたのは、結婚に対するそれまでの長い思索が窺える。
あんま好みじゃなかった原節子のよさが加齢とともに沁みてくる不思議。ほろ苦ピリ辛面白映画じゃんか。かつて映画館でほとんど寝た自分が悔やまれる。
えにし

えにしの感想・評価

3.8
"いやぁ 別れ別れになるけど またいつか一緒になるさ" "いつまでもみんなでこうしていられりゃいいんだけど そうもいかんしね"に全て集約されている気がするのです
小津安二郎は一般教養みたいなところで斜に構えて避けていた自分が馬鹿らしいというか、単純になんでこんな凄い映画を今までスルーしてきたんだろう…。脚本がまずめちゃくちゃ凄くないですか?当時の封建的家父長制が〜とか云々に、まあ、それもそうなんだけど、というより、全然現代の(わたしたち)も生きていれば普通に葛藤?することを2時間の映画にできることがすごい…。海に向かってバカヤローって叫ぶ(しかない)時って、俺にもたしかにあったよな、今もあるけど。あとは、原節子はもとより、三宅邦子がありえないくらい美人……
紀子3部作制覇。
晩春1949年→麦秋1951年→東京物語1953年

紀子が何故、矢部と結婚する事を決めたのか?以前から矢部を意識していたとは思えなかったので腑に落ちない点と紀子が結婚して家族が何故バラバラになってしまうのが見ていて分からなかった。
→後日NETで理解を得る。

結婚するのは本人なのに、本人そっちのけで家族が一喜一憂する姿を見ると、昔っぽく思えたが、70年近くたった今でも家柄の良い家庭や田舎などでは見られる景色なんではないんだろうかと思いにふける。

今回の紀子は天真爛漫な雰囲気が多く見られた。(親友のアヤとの掛け合いは面白い)
一

一の感想・評価

4.0
『東京物語』の小津安二郎監督作品

結婚にあまり興味のない娘と、そんな娘に早く結婚してほしいと気を揉む家族を中心にさりげない日常をユーモアを織り交ぜ淡々と細やかに描く

普遍的な家族にホームドラマの元祖のような要素が詰まった傑作

のんびりと流れる時間
劇的なことは何一つ起こらない
何気ない家族の何気ない日常の何気ない会話
そんな何気ないものを映しているだけなのに、どうしてこれほど味わい深いのだろう

ユーモラスで温もりを感じる優しいセリフ回しかと思えば、何気ない会話の中から戦争の影を感じさせふと我に返る
淡々としているのに微笑ましくクスッとしていると、何気ないのになぜか胸にこみ上げてくるシーンで、ホロリとさせてもくれる

情緒ある風景や計算されつくした画面構図は今観ても全く古びていない桁違いの美しさ
なにより原節子のチャーミングさがたまらなく良かった

美しい日本語の使い方や味わい深い雰囲気など、ようやく小津安二郎監督の良さを理解出来た気がする

こんな豊かな世界に飛び込みたい!
そんな風に思える傑作

〈 Rotten Tomatoes 🍅100% 🍿93% 〉
〈 IMDb 8.2 / Metascore - / Letterboxd 4.2 〉

2020 自宅鑑賞 No.464 U-NEXT
sa

saの感想・評価

4.0
やっぱりもちろん良いのよな…
海辺とショートケーキのシーン好き
いままで見た小津映画の中で一番しっとりしてた気がした
こち

こちの感想・評価

4.6
小津作品3本目の鑑賞。

絵画でも観てるのかと思うほど、美しい画に終盤なんかは音楽も相まって、うっとりしてしまいます。
構図が素晴らしくデザイナー的素質があった方だと思います。

ストーリーに関しては、家族というかたちがある以上、普遍的な情緒が少しコミカルに、また丁寧に描かれていました。

家族のなかでの立場によって、あるいは経験によって、感じ方の変わる映画だと思います。

歳を重ねた上で改めて観るのが楽しみです。
ニニ

ニニの感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

スコアをつけるのが難しい、だってこれに比べてこんなにいい映画だったって、競争世界に生きてる作品じゃ、もはやないから 比べられない、比べることのできない、淡々とした生活の中のじんわり生まれる幸福の様子、こんなににっこり思いやりでからかいあったり会話を楽しむこと、生活する上で気付かされる丁寧な心がけがたくさんある、ほぼ固定の画角が 自分への縁談を聞いて そっと動いた瞬間、「あ、うごいた」と心の中でつぶやいて、確かに心が動いた瞬間だった、わたしの心も彼女の心も。生きるは、これだけささやかでいい。小津安二郎の映画を退屈だと言わず、すごく好きだと言う人が近くにいたら好きになってしまうかもしれない。
ohrykk

ohrykkの感想・評価

4.4
原節子に見入ってしまう。
溌剌としながら気品のある話し方、踊るように小走りになる足下が素敵。

明るく他愛もないホームドラマの中で、戦争から帰って来ない息子を想う母親が見せる哀愁が対照的だった。
戦後間もない時代で、傷付いた人々を置き去りにしない優しさのようなものを感じた。
>|