とぅん

リトル・チルドレンのとぅんのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・チルドレン(2006年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

単なる不倫の映画かと思って観始めたら、犯罪者の家族の話が入ってきたり、思いのほか一筋縄ではいかない作品だった。

満たされない日々を送るサラとブラッドが不倫関係になっていく過程が、的確に流れてくるナレーションに合わせて丁寧に描写されて、序盤からスッと話に入っていけた。
中盤からは、出所したばかりの性犯罪者が町にやってきたことで始まる様々な人間模様が描かれる。

最後は不倫関係にあった2人が駆け落ちしようって言って、公園で待ち合わせるのだけど、男の方は行く途中でスケボー集団の中に入って行ってしまうし、女の方は公園で母親を失った性犯罪者の男が泣いてるのを見て、娘の大切さに気づいて思い直すっていうかなり対照的な落とし方で、あぁ確かにそうかもと思わせる納得のラストだった。

小さい子どもって誰の事を指しているのか考えるとなかなか深いタイトルだな。

体張りまくりのケイト・ウィンスレットとパトリック・ウィルソンは流石の演技だったのだけど、影の立役者は性犯罪者を演じたジャッキー・アール・ヘイリーだと思った。
あ、それと嫌なおじさんを演じたら安定のノア・エメリッヒも性犯罪者を自分の歪んだ正義感で追い詰める美味しい役で出演。だいぶ良いな。
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