このレビューはネタバレを含みます
橋から身投げして、お腹にいた胎児の脳を移植された女性・ベラが、世界を見て「進歩」していくファンタジードラマ。
こんなざっくりとしたあらすじだけを確認して、それでどう広げるんだよって思いながら見始めたら、とにかく強烈なメッセージとエマ・ストーンの異次元の演技でどえらいもん観たなぁと。
頭が胎児の状態で出てきて、現実を見て、色んなことを習得していき、「進歩」していくのを見事な演技で見せるこれぞ主演女優!というエマ・ストーンの凄まじさがグイグイ引っ張っていく。
それに、今作もヨルゴス・ランティモスが相変わらずトリッキーな演出をキメまくってくるので、目が離せない。
あの変な音楽!鮮やかでファンタジックな世界観!泡を出すフランケンなウィレム・デフォー!見どころ多すぎる。
娼館のシーンとかめちゃくちゃR-18で、エマ・ストーンがめちゃくちゃ頑張ってるんだけど、全くエロさを感じさせないように出来てる。
過去を清算したベラなんだけど、ラストの庭での面々は歪んでいるようでベラにとっては完成されたような、何とも爽快な終わり方で、ここに着地するのかと感動してしまったわ。