しーかず

ブギーポップは笑わないのしーかずのネタバレレビュー・内容・結末

ブギーポップは笑わない(2000年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ライトノベル原作のSFファンタジー。とにかく作りが安いしアクションシーンの緩さも笑ってしまう。ただ、映画としての完成度ではなく雰囲気が個人的にかなりストライク。この時代の邦画の世界観が好きなのと、学園ものの群像劇であることがかなりプラスに働いてると思う。時系列を前後させながらそれぞれのキャラクターを順に描いていく中でどんどん物語が一つに繋がっていく。大まかな結末を最初の章で出してしまっているけど、そこから話が少しずつ見えてくるので何だかんだ最後見終わった時に青春要素も相まって楽しかったなと思えた。キーになりそうだった直子があっさり殺されていた結果も意外性があって良かったし、エコーズが光となって自分の星に戻る場面が様々な登場人物の異なる場所からの視点でポイントのシーンとして見せているのも物語がばらけ過ぎずにある程度まとまっている要因だと思う。ツッコミどころはたくさんあるけど、予想以上に凝った構成で、良い意味で捻くれている。チープながらも青春要素とSFがマッチしてしっかり楽しめる内容だった。メイキング映像も和気藹々としててほっこりとした気持ちになった。
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