もりいゆうた

ディア・ドクターのもりいゆうたのレビュー・感想・評価

ディア・ドクター(2009年製作の映画)
4.2
コミカルなシーンとシリアスな展開とのバランスが絶妙で、『すばらしき世界』に通ずるものを感じた。これが西川美和さんワールドか!西川美和監督のファンになりました。『すばらしき世界』で知って、やっと他の作品も見れた。


「観る人のために、本物とニセモノがはっきりと分かるものがよかった。とすると、免許が必要で、かつ社会的責任があって、生活に近いもので…と考えたら弁護士や教師よりも医者だな、と。医師って不思議な職業ですよね。生命を左右する技術や権利を持っていて、ある意味、人間じゃないような。そういう“力”を持った人の内にあるものは何なのか? もし、そういう人が間違った考え方を持ったらどうなるのか?ということにも興味がありました」

(モントリオール世界映画祭に出品された件に関して)
「賞が取れるかどうかなんてどうでもいいんです(笑)。映画って国境を越えやすいですよね。わたしもいろんな外国映画を観てきたし、どこの国の人が観てもわかるように工夫して工夫して映画を撮っているんです。だから、モントリオールのような大きな映画祭で紹介してもらって、一人でも多くの人に観てもらえるのを楽しみにしています」

本だと『嫌われる勇気』のような、世界へはだたいていく作品はやはり世界を意識して作られているのだなぁ。