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又四郎行状記 鬼姫しぐれのisopieのレビュー・感想・評価

又四郎行状記 鬼姫しぐれ(1951年製作の映画)
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2015年9月15日(火)ラピュタ阿佐ヶ谷 特集/挑む 生誕110年中川信夫 青春のビッグバン

フィルムセンター所蔵プリントだが、映像・音声ともに劣悪に加えて、『疾風 鬼姫街道』と題した改題短縮版なのでよくわからないところがある。

まず目を引くのが字幕スーパーの使いかた。「国姫」「江戸姫」とカットバックでふたりの姫の境遇を紹介し、「悪だくみ」「悪だくみ」「悪だくみ」の三連発、さらには物思いにふける花井蘭子の顔にクロースアップで迫り、「恋」「恋」「恋」……と嵐寛寿郎とのカットバックで執拗に繰り返す。
無声映画と似て非なる過激で遊び心にみちた字幕で省略とテンポを速める処理が秀逸。

芸者の花井がお座敷で逆立ちする画がおもしろく、飄々と軟派の浪人者を演じるアラカンも好演。

まともなプリント状態での鑑賞なら、相当に高い評価を得られるはずである。
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