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シナのルーレットの遊のレビュー・感想・評価

シナのルーレット(1976年製作の映画)
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脚本や台詞回し、あとは役者の演技だけを見て映画を観た気になることがほとんどだけど、ファスビンダー(あとドライヤーとかペドロコスタ)の映画を観ると否が応でも全ての「ショット」のやんごとなき力強さに全ての印象を持っていかれる
映画はショット あくまでも「ショット」、その中にひとつの構成要素としてのみ演技も台詞も存在するということを再認識させられる

全ての役者が舟越桂の人形みたいな不気味な静止感を持っていた そしてゆっくりと動くだけのカメラワークがどうしてあんな強烈なのか ドライヤーの吸血鬼もそうだった、、どうしたらこんな映像をつくれるんだ

8人のうちのどの2人の会話のシーンでもそれぞれに圧倒的な緊張感がありすぎる 次元が違う映画
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