影屋れい

劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINALの影屋れいのレビュー・感想・評価

4.0
『仮面ライダー龍騎 エピソードファイナル』。テレビ放映中にも拘わらず最終回を発表して多くの観客の目を引いた、いわば禁じ手のような作品。配信中の《エピソードファイナル》はカットしたシーンが多々あるので完全版の《ディレクターズカット》を観たかったのですが残念ながら無いので自前のDVDソフトを引っ張り出しての視聴。

やはりDC版の方が良いですね。何故かと言えば、今作の龍騎で初の女性仮面ライダーデビューとなる《仮面ライダーファム》(電波人間タックルは残念ながら未だに女性ライダーとして認められていない)がなぜライダーとなり詐欺師なのか…の理由が短いカットながらもキチンと描かれているからです。そりゃ、真っ当な事をしていたら無理だよね…と納得ができます。

13ライダーズ的にも実質《仮面ライダーファム》が主役のこの作品、何故東映はこの完全版を配信しないのか不思議でなりません。まぁ、お金が絡んでいるのでしょうから仕方ないのでしょうね。それでもヒーロー映画を永く作り続けている会社かよ。この守銭奴め!

…とは言えダークでシリアスな仮面ライダーとして素晴らしい映画です。ラストにかかる展開は衝撃的でした。

結局の所、物語の完結は映画では曖昧。きちんとした結末はテレビ版ですのでそちらを是非とも観ていただきたい…のですが、テレビを知らずとも映画単体としても楽しめる稀有な映画版仮面ライダー作品だと個人的に思います。
影屋れい

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