どんとこい侍

痴人の愛のどんとこい侍のネタバレレビュー・内容・結末

痴人の愛(1934年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

2024年2月、U-NEXTで視聴。

wikiに史上最低最悪のヒロインと書いてあって気になった。確かにミルドレッドは、カフェでの接客態度や自分を好いてくれる人への対応が雑というか高飛車。適当にあしらった男の元へ「あなたは優しいから」と都合よく戻ってきて「今ならやり直せるわよ」「忘れたの?私への気持ち」などと言ってくる。
美しいから許されることを知ってるのかもしれないが、相手を足元を見てるのが良くない…浮気を隠そうと上手く立ち回ったり嘘をつくこともない…否定されたらヒステリックに反撃し出す…こわ…。遊ばれて母子共に捨てられたりもするが、学習しないのかシンママになってもまた惚れた腫れたを繰り返す。病に犯され、子供も死なせてまた戻ってくる。ヤドカリか寄生虫のような悲しい女…今で言うと地雷系?(どの国どの時代にもいるんだね)

主人公ケアリーは身体的コンプレックスがあり、美術の道をあきらめるが医者となる。えっ?すごくない?!わたし美術畑育ちですが、医者になれるほど勉強ができる人は知らないです(失礼)。支えてくれたノーラが可哀想だけど、ラストはミルドレッドの呪縛から解放されてサリーと幸せになれて良かった。

ミルドレッド役をやりたがる人がいなかったのも納得。ヒステリックになったときにケアリーのコンプレックス込みで罵ってて、それは人としてあかん!みたいなセリフが脚本に入っているから。下手すれば演じる女優さんのイメージも悪くなりそうだけど、ベティ・デイヴィスはこの役がきっかけで演技派として大出世したそうなのでよかったよかった。

顔アップのシーンが多いから字幕が被ってしまってちょっと残念だった。けどノイズが少なくてかなり綺麗な状態で配信されてておどろいた。モノクロだけど女性の色の白さ、そして髪は金髪なのかな?とか想像できるほどだった。