紅梅シュプレヒコール

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔の紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

4.0
前作に引き続き第2作目「二つの塔」を鑑賞

アラゴルン一行と道を分け、フロドとサムは2人でモンドールへと向かう事を決意した前作からの続きとなっており、シリーズ中の大きな山場となるヘルム峡谷攻防戦が見所の今作

冥王から世界を守るという目的は同じでありながらも取るべき道を分けたことで、今作では指輪を葬る旅へと向かうフロド側と世界を守るために奮闘するアラゴルン側から物語は描かれていく(前作でウルク=ハイに誘拐されたピピンとメリーも描写は少ないがちゃんと大活躍します)

フロド側には新たに同行者としてゴラムが参入

彼は指輪の力に取り憑かれた者であり、フロドの影として機能させることで指輪を持っていることがどれ程の危険を孕んだものかを強調する存在となっている

信用ならない不気味な存在だが、時折見せる指輪を拾う前の彼を感じさせる描写によって同情心を誘い、どこか憎めないキャラクターとして成立させているのが魅力

アラゴルン一行側で描かれる大きな試練であり、シリーズの山場でもあるヘルム峡谷攻防戦は迫力ある映像と胸が熱くなる展開によって手に汗握る見応えのあるものであった

逆境に打ち砕かれず、強大な敵に立ち向かう者たちの武勇というのは否応なしに観ている者の気持ちを奮い立たせる尊いものだなと改めて思える一作