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摩天楼ブルースのshunのレビュー・感想・評価

摩天楼ブルース(1979年製作の映画)
3.8
アメリカのふつーの街と等身大の人々とショボいチンピラ集団がたしかにしっかりと映っている。主人公やヒロインやチンピラに肩がぶつからないよう暮らす近所の人びとの絵にならなさ加減がいい。
しかし俺達は、自分らのために友達が死んじまったとなるとこんなゴミだめの街で命を粗末にしたくないとは言ってられない、ここは故郷なんだ、やりたくないことをやらなくちゃいけない時があるんだと、スケールの小ささゆえのリアリティあるEmotionが生まれるわけだ。
年老いたボクサーが過去の自分の試合のラジオ録音を聴いて、チャンピオン衣装に着替えて主人公に手を出すなと単身チンピラ集団に話をつけにいき翌朝ゴミ置き場で血まみれの死体。つまらない映画かもしれないが目が覚める。
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