なまくらウォッチメン

セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身のなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

4.3
別人の顔になり第二の人生を歩もうとした男が、そのまま他人に人生を完全に掌握されてしまう不条理劇

夫婦仲が完全に冷めきった初老の男が新たな人生を手に入れるも、元から展望もないので空虚感は拭えず
漸く事の次第を理解した頃には肉体も人生も己の物では無くなっている…怖すぎる

同時期のベルイマンや勅使河原宏にも似ている作品
特に暗黒夫婦描写がかなりベルイマンっぽく、顔を変えてから妻の元に訪れるシーンの会話は思わず戦慄した