のすけ

七人の侍ののすけのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.4
やっと見ました黒澤映画

時代劇映画で野武士が蔓延っていた時代に百姓の村が野武士から村を守るために侍を雇う話

当時の身分の考え方的に百姓が侍を雇うなんてあり得ないこと。
しかも、百姓が侍に与えられる報酬はお腹いっぱい飯を提供することだけ

侍を雇うことは難航するが、勘兵衛に出会う

勘兵衛は村を守るためには最低七人は必要だと概算して、七人集める

この七人のキャラクター性がみんなしっかりしてる
ちょっと調べたら黒澤と橋本は七人の侍のキャラクター性について何冊ものノートを埋めるくらい徹底的に決めてかかったらしい

そのおかげか、画質が悪かったり白黒だから見た目の判断難しいけど、しっかり誰が誰でどんなやつなのか、剣の腕はどれくらいなのかとかしっかり分かる。

特に久蔵は最高
いつも冷静で剣の腕も凄まじく、特に優しく、笑顔を見せることもある
めちゃくちゃカッコいい侍

あと、三船敏郎演じる菊千代
菊千代は元百姓の出で、侍達と百姓達の間を取り持つ重要な役割になってる

身分の壁はこの映画の一つのテーマになってる
やっぱり百姓は卑しくて、身分が低い。
一方、侍はプライドを持っている高尚な身分って感じ
だけど、百姓がずる賢くて、臆病でビクビクして悪知恵が働くようになってるのは侍達とか身分の違いによって起きてるものだって菊千代も言ってる
最後の勘兵衛のセリフもすごい気になる


アクションについてはもう凄い
今見てもドキドキするし
なんなら最近の映画より迫力がある
CGが一切ないからその分やっぱり臨場感と迫力が出る。
実際に馬に乗った武士が何騎も走ってくるシーンとかすごいし、馬に乗った相手に対して竹槍で攻める戦いも面白かった

あと、凄いのは戦況とか戦場の地理的要素がめちゃくちゃ分かりやすいこと
どうゆう場所でどう戦っているのか、なんでこんな状況になっているのかがずっと分かりやすい
セットとか脚本、カメラの撮り方のおかげだと思うんだけど、今相手は何騎いて、村をどう守るかがずっと明確
アクションとか戦争映画ってそういう戦況を見ている人に分かりやすく説明するのが大事だと思うけどそれをちゃんとやってる
のすけ

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