のすけさんの映画レビュー・感想・評価

のすけ

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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.6

「Les Quatre Cents Coups」 1959年

監督: フランソワ・トリュフォー
脚本: 同
   マルセル・ムーシー
出演: ジャン=ピエール・レオ
音楽: ジャン・コンスタ
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

4.1

「À bout de souffle」1960年

監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
原案:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャン=ポール・ベルモンド
   ジーン・セバーグ

 ジャン=ポール
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.1

「The Piano」

監督・脚本:ジェーン・カンピオン(パワー・オブ・ザ・ドッグ)

 ピアノを言葉代わりにするエイダが娘と共にニュージーランドのある男に嫁ぎ、その先で夫の知人とピアノ・レッスンと
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

 聴聞会と公聴会、オッペンハイマーの過去という三つの時間軸が交錯しながら、マンハッタン計画やトリニティ実験、赤狩りが描かれるという構造。

 クリストファーノーラン監督の作家的特徴とも言える異なる時系
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

 前作で丁寧に世界観を設定したおかげで今作では冒頭から最後までテンポよく物語が展開していく。そのため、166分の長尺でありながらそこまで長く感じることなく楽しめた。また、世界観の背景を前作で示した恩恵>>続きを読む

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.5

「The Wolf of Wall Street」2013年

監督:マーティン・スコセッシ
脚本:テレンス・ウィンター
出演:レオナルド・ディカプリオ
   ジョナ・ヒル
   マーゴット・ロビー
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ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

4.2

「Dallas Buyers Club」2013年

監督:ジャン=マルク・ヴァレ
脚本:クレイグ・ボーテン
   メリッサ・ウォーラック
撮影:イヴ・ベランジェ(「運び屋」)
出演:マシュー・マコノ
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スティング(1973年製作の映画)

4.3

「The Sting」 1973年

監督:ジョージ・ロイ・ヒル
脚本:デヴィッド・S・ウォード
出演:ポール・ニューマン
   ロバート・レッドフォード
   ロバート・ショウ
   チャールズ・ダ
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ファーゴ(1996年製作の映画)

4.1

 "THIS IS A TRUE STORY" で始まるこの映画。実話を元にしているというこの宣言文自体がフィクションとしてのこの物語の一部である。私たち観客は時に作家たちのことを無闇に信用しすぎる。>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.1

猿のシークエンス
20分くいらナショナルジオグラフィックばりの猿たち様子が流れる。これがナショナルジオグラフィックとは違うのが四角い人工的な物体の登場。
まず猿たちの特殊メイク、演技によってリアリティ
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.9

数学で厳格な日本帝国の政策を変えようとする話。

人間ドラマの描き方、演出に好きなところと悪いところがはっきり二つある。
所々に臭い演技だったり、展開、帝国日本を描いているとは思えないような描写が見ら
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.7

この映画の笑いのツボが刺さらなかった。
シュールなお笑いみたいなことをやりたいのかもしれないけどなかなか刺さらなかった。
どこで笑かそうとしてきたいのかが掴めなかった感じ。定期的に紅を挟んでしまう綾野
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燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

3.8

正直、期待していたほどの面白さは感じられなかった。
多分、今自分が見ているアクション映画の多くがブルース・リーの影響を受けていて、ブルース・リーの時代よりさらに優れた撮影技術と編集技術を用いてブルース
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.8

正直に言うと、この映画で起きていることが不可解すぎて理解することに時間がかかり、物語に入り込むことが難しかった。
最初はとんでもない殺人事件のサスペンスなのかなと思ったら、ウイルス?ゾンビ?、呪い?と
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.3

強烈な憑依体験。

憑霊体験がドラッグのメタファーとして捉えられる。作中で若者たちの間のSNSなどで降霊ゲームによってキマっている人たちの動画が流行っているように、降霊ゲームはオカルトの怖いものという
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セッション(2014年製作の映画)

4.4

狂気と狂気の共鳴。

J・K・シモンズ演じるフレッチャーの狂気をも感じさせる指導。フレッチャーの指導は高圧的で時には暴力を振るう。彼の指導の場面はシモンズの迫真の演技によって、緊張感のある張り詰めたも
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アクアマン(2018年製作の映画)

3.7

正直、ドラマがあまりだった。安っぽいドラマを見ているよう。話の全体的に説明調のセリフが多くて飽き飽きすることもある。

それと、それぞれの登場人物の心情の移り変わり、行動の動機がわかりにくい。アーサー
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.4

用心棒の続編的作品として位置付けられている今作。用心棒から明確なつながりはないが、三船敏郎演じる椿三十郎は用心棒の桑畑三十郎と名は異なる(そもそも名は聞かれる度にその場で思いついたものを述べているだけ>>続きを読む

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.3

最初の安っぽいテイストの映像で若い女子たちがガールズトークを繰り広げる場面は正直あまり惹かれなかった。
実際この映画にはタランティーノが好きな70〜80年代のB級映画へのオマージュが込められているらし
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ハンニバル(2001年製作の映画)

3.8

ハンニバルレクターの復活。
クラリスは相変わらず、上司や組織からの不条理に耐えながら仕事をしていた。
しかし、ある事件をきっかけにレクターの件に戻ることに。

レクターのクラリスへの異常な執着。自分の
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

4.1

リーマンショックという世界経済の破綻に事前に気づいて空売りに挑んだ者たちの話。

今作で好き嫌いが別れそうなポイントが背景にある金融知識、リーマンショックについて知っているかどうかだと思う。登場人物た
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バックドラフト(1991年製作の映画)

4.0

消防士にスポットを当てていて、それだけですでに個性があって見甲斐がある作品。

題材からも分かるように消火活動シーンがあり、そこのシーンの迫力はすごい。本作で出てくる炎はCGではなく、そこにしかと実在
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

4.4

最初のオマハビーチ上陸の場面。
これだけで見る価値があると言っても過言ではないくらいの超スペクタルシークエンスになってる。不固定の流動的なカメラワークと作り込まれた演出とそのアイデア。溺れて死んでいく
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X エックス(2022年製作の映画)

3.9

老婆の若さへの嫉妬、妬みをただそれでやるんじゃなくて、性に集中していたのが面白かった。ほぼ全ての人が歳を重ねていくごとに持つ悩みな一つが性生活の問題。男はその能力を失い、女は若さによる自身の体の魅力を>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.3

戦時中を描いているのに、悲壮感に満ちていない。どこか抜け感がある感じ。鳴り続ける空襲警報にもものによっては避難せず寝て過ごしたり、また来たかぐらいのテンションでやり過ごしたりする。どこかみんな明るくて>>続きを読む

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