Mashirahe

夕陽のギャングたちのMashiraheのレビュー・感想・評価

夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)
4.0
む、むちゃくちゃすぎる…
メキシコ革命というデカすぎる背景に極端なまでにコントラストが効きまくった展開には目を白黒させるしかない
人が飯を食う普通のシーンもレオーネはそこで口元をどアップにしてグロテスクに仕上げちまう 相変わらず何もかもが過剰だ
確かにスペクタクルは凄いしレオーネ一流の意識誘導は今回も炸裂している 中盤のシーンは神が降りてると言って良い
ただ回想がもうセンチメンタルを超えて狂気の域に突入していてモリコーネの旋律をもってしても(曲単体だとかなり好き)繋ぎ合わせることはかなわずラストは何じゃこりゃ、で終わってしまう
最後に映される顔は銀河級のロマンチスト、セルジオレオーネの旅立ちを唖然と眺める他にない我々観客の顔だ
また終盤のスペクタクルがミニチュア撮影になってしまいスケールダウンして見えるのが残念
ここまでのデカい映画を撮れる大家が干されたのは残念だけど彼が自分の巨大な夢を映画に落とし込むには4時間ぐらいかかることに気づけたので痛し痒しってところか
レオーネ最後の戦争描写を見てますます『レニングラードの900日』撮って欲しかったなと思った
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