西東京

青空娘の西東京のレビュー・感想・評価

青空娘(1957年製作の映画)
5.0
若尾文子の二の腕。ノースリーブでアピールされる、青空の下で日焼けした腕は健康的で逞しく、その腕力は少年を屈服させ、卓球で勝利し婚約者と出会う。男を魅了する二の腕。そして、再会した母に「もっとちゃんと抱きしめて」と腕の力を要求する。
青空の色が信じられないぐらい美しく撮れていて、タイトルの説得力を持たせた時点で凄い。現実の青よりよっぽど青い。完璧な4:3の中で何もかもが猛スピードで動き続けていて、故郷から東京へ行って帰って「完」ではなくて、行ったのに中途半端なところで一瞬だけ帰ってまた行く。閉じない円のような構造。サヨナラで始まってサヨナラで終わる。

増村ベストは依然として『遊び』だけど、今のところどれ見ても圧倒されてる。
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