トシオ88

青空娘のトシオ88のレビュー・感想・評価

青空娘(1957年製作の映画)
3.6
若尾文子と増村保造コンビの初作品。クセモノ作品と思いきや、少し苦味のある青春メロドラマだった。原作は源氏鶏太。田舎町に暮らす主人公有子は祖母が亡くなる際に自身の出生の秘密を知る。そして単身、東京南青山の実父の住むお屋敷にやって来るが、そこにはイジワル継母その他が待っていたのだった😾

とにかく、若い若尾文子の前向きでひたむきな姿に癒される。自分だけの青空🟦の下で伸びやかに躍動する姿は、今の世の中の色々な人間像に比して、やはり魅力的。何となく江口寿史の名作「エリカの星」を想起させるシチュもあるけど、ラストに自分の信条をズバッと言ってのける姿は当時としてはとてもモダンだったろうし、今でも全く色褪せない😃

まだどことなく素朴さもある若尾文子の魅力に、観客は皆籠絡されてしまっただろうと思う。そして、一瞬だけど、田宮二郎、そして叶順子🥰の登場シーンもあり。まだまだ脇脇役でしかない二人の前での若尾文子の無双主役ぶり。当時の大映での彼女の圧倒的なスターとしての位置付けを改めて感じた次第😃🎬。
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