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青空娘のHKのレビュー・感想・評価

青空娘(1957年製作の映画)
3.8
一緒に暮らしていた祖母が亡くなり父親の家に引き取られた18歳の有子(若尾文子)は、妾の子であるため正妻とその子供たちに女中として冷たく扱われながらも、常に明るく前向きに生き周囲を魅了していくのだった・・・
タイトルも筋書きもいかにもベタで昭和の少女マンガのストーリーみたいですが、これが意外や面白かった。
しかしこの映画は当時23歳の“あやや”こと若尾文子の魅力に負うところ大です。
配給は大映、監督は若尾とはこれ以後20本のタッグを組むことになる増村保造。

本作は私の生まれる前の作品だし、映画は子どもの頃は怪獣モノしか観なかった私のイメージとしては、若尾文子と言えばTVドラマに出てる落ち着いたハスキー・ヴォイスの美人のおばさん。
だからこんなに若い頃の若尾文子は初めてで、もうカワイイやらキレイやら。
今さらながら若い頃の若尾文子の作品をもっと観たくなってしまった。

他の出演者も懐かしい人たちがたくさん。
久しぶりに見るミヤコ蝶々の名調子。
私にとっては昔TVのワイドショーの司会をしていた川崎敬三。
TV時代劇『素浪人 月影兵庫』の“焼津の伴次”のイメージが強い品川隆二。
この二人どちらも当時24歳で若い。
あ、田宮二郎もいる、と思ってオープニング・クレジットを見直したけれど名前はナシ。
おかしいなと思ったら、この頃は本名の柴田吾郎(当時22歳)名義と知って納得。

遅ればせながら未知の宝の山の一つにまたたどり着いたようです。
さやかさんありがとう。
次も“あやや”の作品いってみます。
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