離郷/挫折/帰郷/結婚など儀式としての役割をもつ伊豆の岬、冒頭と終幕で二度告げる青空への「さよなら」、ミヤコ蝶々の粋な大阪弁(『ホーホケキョとなりの山田くん』での、キクチババの喋りを思い出す)、異様に長いのにリアルには絶対やってない卓球でのリバースショット、異様に長いのに腰が入ってないヒロシとの喧嘩シーン、上京したての若尾文子を定点アオリカメラから撮るワンシーン(東京の煩雑な感じ、ユウコの不安、ミヤコ蝶々のキャラの良さが1発でわかる優れたシーケンス)、菅原謙次の激モテ節&終盤の潔さ、若尾文子の弾ける若さと可憐さ、通底する青空マインド、少女から大人へ
増村保造は、黒澤明と小津安二郎の中間地点に立っている気がする