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ファヴェーラの丘のmhのレビュー・感想・評価

ファヴェーラの丘(2005年製作の映画)
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ブラジルの貧困問題と現地で流行した音楽のドキュメンタリー。
リオデジャネイロのファヴェーラ(スラム街)が舞台。ギャングとドラッグと公権力の汚職が幅をきかせる世界。
「シティオブゴット(2002)」や「エリート・スクワッド(2007)」でやってたそのまんま。そこにヒップホップユニット、アフロレゲエを投げ込んでどうなったかを見守る展開。
アフロレゲエのリーダー、アンデルソンがとんでもなくできた人物で、多少の誇張はあるにせよ、音楽の力でほんとにファヴェーラを変えていってしまう。
メキシコの社会問題を扱った「皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇」と真逆の展開。
ちょっと幼稚っぽい理想主義なところがまたいいんだ。シニカルはほかでお腹いっぱいなんすよ。
活動が軌道に乗ったところで、アンデルソンは再起不能に陥るんだけど、神がかった婆さんの予言どおりに復活を果たす。(つまり、復活後のアンデルソンさんに話を聞いていたというかたち)
ドキュメンタリーにおあつらえ向きな展開もすごかった。
結局、ドキュメンタリーの肝は、ひとなんだよなぁと思った。
これは名作。面白かった!
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