なつ

早春のなつのレビュー・感想・評価

早春(1956年製作の映画)
4.0
小津4K、5作品目は“夫婦と愛人”
倦怠期にある若い夫婦の危機と再生をシリアスに描いた人間ドラマ。
サラリーマン生活のわびしさ、悲哀さ、生と死など…秀逸な構成で上手い。
母親が『女は三界に家なし』と呟くのだけど、祖母の口からも聞いた事ある。
“女は幼少のときは親に、嫁にいってからは夫に、老いては子供に従うものだから、広い世界のどこにも身を落ち着ける場所がない”の意味。
この頃の女性の地位の低さを感じる。
シリアスで中々しんどい映画だけど、
終盤は、やはり小津節でホッとする。
本作は、女優陣の演技が神がかってる。
なつ

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