このレビューはネタバレを含みます
演出的にあまり好きではない。
友達もいるし彼女もいるんだけど、両親が離婚寸前という家庭の問題をかかえていることで虚無感を感じているアレックスが、パラノイドパークに居心地の良さを求めてやってくるのはなんとなく理解できる。
少年特有の好奇心から、貨物列車に飛び乗る遊びに興味をひかれる気持ちも理解できる。
意図せず人を殺してしまったことに対する戸惑い、捕まるのでは?という思いに対する恐怖も当然理解できる。
すべてのものはとてもわかりやすいのだけど、見せ方がわかりにくいんだよなぁ。
スケートボードで遊ぶ少年たちの映像を延々スローで流してみたり、シャワーの音を鳥のさえずりにしてみたり…そういったことで、例えばアレックスの心情みたいなのを表現してるんだろうけど、そういう演出がまどろっこしくてたまらなく嫌だった。
大変な何かが起きてもそれを人に話せない時は、誰かに宛てて手紙を書くと心の整理がつくと言われて書き始めた手紙、けっきょく最後は燃やしてしまったけど、アレックスは心の整理ができたんだろうか…。
アレックスのまわりに心から信頼できる大人がひとりでもいれば、彼の心はもっと救われたのかな。