4423

チル CHILLの4423のレビュー・感想・評価

チル CHILL(2001年製作の映画)
4.0
車で別荘に向かっていた一家がその道中に誤って鹿をはねてしまう。このことが地元のハンターたちを怒らせ、彼らの楽しい週末は恐怖へとすり変わる。

冬に凍えながら観たい映画。凍てついた陰鬱な雰囲気はどことなく『ファーゴ』やトム・ティクヴァの『ウィンタースリーパー』的。

話の展開が遅いので大半の人は退屈に感じるかもしれないが、コマ撮りやタイムラプス的な演出が目を引き、映像としては非常に個性的な作品である。ロバート・フロストの詩の下りで「彼の詩は平凡な情景に深い味わいを持たせること」だと語る台詞があるが、まさしく本作の作風がこれなんだよな。土着文化であるウェンディゴが鍵となっている点も面白い。

またジェイク・ウェバー、パトリシア・クラークソンといった渋いキャストを揃えているのも嬉しいポイントである。息子役の子、めちゃくちゃ既視感ありまくりだ~と思っていたら『運命の女』のエリック・パー・サリヴァンかよ!

監督のラリー・フェセンデンは『セッション9』などに出ていた俳優だが、なかなかのセンスをお持ちらしい。またこういう作品を作って欲しい。
4423

4423