piyohiko37

桐島、部活やめるってよのpiyohiko37のネタバレレビュー・内容・結末

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「授業のサッカーに本気になって意味あんのかよ。将来Jリーグ選手になるならいいけどよ。」 冴えない映画部員である武文のセリフに、この映画が伝えたかったものが集約していると僕は思う。 終盤でのシーン。菊池がふざけて前田に8ミリカメラでインタビューをする。 「未来の映画監督、今回の作品に込めた思いは?」 前田は答える。 「映画監督になんかなれるわけないよ。でも自分が作っている映画と自分の好きな映画が少しだけつながって思えるだけでいい。」 前田が8ミリカメラをうばい、反対にインタビューをする。 「・・・・・・・・・」 菊池は何も答えられず。今にも泣き出しそうである。 菊池は野球部でレギュラーだったが、退部している。 おそらく菊池は、冒頭の武文のような考えのもと好きだった野球をやめたのである。 しかし、好きなことに邁進している前田をみて、 「後悔」という一言では表現しきれない思いが巡ってきたのだ。 「こんなことやってて意味あんのかよ」 学生時代なら誰もが通る道だけど、ほとんどの学生は意味のない、体育のサッカーが、連日の部活の練習に全力で立ち向かっている。 あのころのエネルギーを感じたい方は見なきゃ損をする、と僕は思う。
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