Yuri

少年は残酷な弓を射るのYuriのネタバレレビュー・内容・結末

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

こんなツン+ツンしかない息子嫌だ~~(>_<)でも、ケヴィンはエヴァを直接傷つけるようなことは絶対せずに、むしろエヴァが責められそうな展開になると庇ってるんですよね。それに対して、そもそも子供が苦手で理想通りじゃないケヴィンと距離を取り出したのはエヴァの方なわけで。エヴァが読んでくれた「ロビンフッド」の弓と絵本、ケヴィンの「優等生だとチャンネルを変えられてしまう」発言、エヴァを失いかねる原因のすべてを排除している辺り、究極のこじらせかまってちゃんなのは明白です。原題の「WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN」のいう通り、もっと早くにエヴァは「なぜ?」と彼に聞くべきだったんですよ。家族でカウンセリングも家族会議もするべきだった。そういう意味では、父親も鈍感という無意識の罪も大きいです。二人は似ていて、二人ともどこまで入り込んで良いか距離を測りかねていたし、二人とも自分が傷つくのを覚悟で相手にぶつかるべきだったんだと思います。ケヴィンの積年の思慕を思うと泣きそうです。それでも、ケヴィンの母親以外はすべて殺しちゃってもいいと思ってしまった思考はサイコパスに片足つっこんでいるので、こんな息子は嫌ですけど。エヴァの「なぜ?」でケヴィンの呪縛が解けて、二人が本当の親子愛を築いていけたらと難易度の高すぎる未来を願うしかありません。親子の愛も生まれてからそこにあるものではなく、時間をかけて小さいものを育み大きくしていくものだから。エズラ・ミラーは顔にニキビが残っているのも含めて、綺麗過ぎる不安定さが素晴らしいです。ティルダ・スウィントンは普通の役をやっていると違和感があって、冒険家という肩書きでやっと納得でした(^^;)
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