猫脳髄

ハロウィンの猫脳髄のレビュー・感想・評価

ハロウィン(1978年製作の映画)
3.5
うーん…カーペンターってのは実にプラグマティックと言うか、殺人鬼やクリーチャーにペーソスなど無用という考えの持ち主らしい。本作のブギーマン(マイケル)もただただ一撃必殺で相手を狩るハンター、あるいは殺人機械のようなもので、怖さよりも、危ないなという感覚のズレが起きてしまう。パターン化してしまうので、やや飽きが来る。

その点、ペーソスたっぷりだったレザーフェイス(「悪魔のいけにえ」(1974))に比べると面白みに欠ける。本編よりも、▽子どものころから15年間精神科病院に監禁されていたのに、なぜか車が運転できる▽マスク姿で白昼堂々街を歩き回っている▽奪った公用車で逃亡するも、誰も手配しない▽高校生がひとんちで勝手にセックスする▽え、何でシーツかぶって眼鏡かけたん?―など細かいところにイラッとしてしまう。

面白かったのは、子どもたちが観ているのが1951年版の「遊星よりの物体X」というシーン。自身が4年後にリメイクすることになるが、カーペンターの思い入れを感じる。
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