おにくちゃん

ハロウィンのおにくちゃんのレビュー・感想・評価

ハロウィン(1978年製作の映画)
4.3
古い映画ばかり高得点をつけることはやりたくは無いのだが、とにかく良かった。

冒頭のハンドカメラの長回しはもちろん、視点を意識した様々な演出にそれぞれ仕掛けがあり非常に楽しめた。
もちろん今となっては使い尽くされた手法ではあるのだが低い予算で工夫して演出を考えた事を想像するとワクワクする。
2回目の鑑賞では後ろの方に映る車の運転手を一時停止して確かめたりした。

話がシンプルで登場人物も少なく低予算のため音楽も少ない事が、逆に高い質感につながっている。
また殺し方もリアルで血みどろ描写もあまり無い。
それが怖さにつながっている。
それも好み。

私が好きなクラシックホラー映画は「悪魔のいけにえ」なのだがそれに劣らない作品だと思った。
残念なのは先にロブゾンビ監督のリメイクを観てしまった事で冒頭のシーンの楽しみが半減してしまった事。

私が映画に興味を持ったのがスプラッター映画全盛の時期だったのでホラー映画は敬遠していた。
若い頃に今作や「悪魔のいけにえ」を観ていたらもっと怖い映画が好きになっていたはずなのに。

どちらにせよ傑作。