おだまき

北のカナリアたちのおだまきのレビュー・感想・評価

北のカナリアたち(2012年製作の映画)
1.9
小学校教師の主人公はある出来事が原因で夫を失い、島を離れた。20年後、教え子が事件の重要参考人として追われていることをきっかけに、主人公はかつての生徒達に会いに行く。
湊かなえ著の短編ミステリー「往復書簡」のひとつ「二十年後の宿題」が原作。


残念。映画を観た後、色々納得出来ず原作小説を読みました。原作と映画が全然違うのね!もはや別作品では?
自分がモヤモヤした部分は全部映画化で付け加えられた設定だったので、ガッカリしつつも納得。映画と原作なら原作がお薦めです。


短編を120分の映画に引き伸ばすために色々無理が生じているな、という印象でした。

以下ネタバレあり







映画化で加えられた設定が不自然でした。
①生徒の合唱に関するいざこざ
②主人公の不倫
③教え子も不倫
④教え子が事件で重要参考人として逃走中
⑤夫が生前暴力的な一面があった
これらは映画で付け加えられた設定です。


小説だと先生が生徒を尋ねる話ではなく、第三者の主人公が先生と連絡を取りながら教え子に接触します。"④教え子が事件で重要参考人として逃走中"の設定を加えて先生が直接生徒を尋ねる話に変わったことで、原作小説にあったミステリー要素が消失しています。
映画化により、多少の設定変化や話の省略は脚本家の意向で仕方ないものの、ミステリーのミステリー要素を失くすのはどうかと思いました。


②主人公の不倫が観ていてキツイ。
主人公がどんないいこと言っても(※だがこの女性、不倫してました)が頭をよぎりました。
最後にどこか満たされるような笑顔で
「みんな、あなたが好きだから···!」
と生徒に話す場面も、のびのび合唱する場面も(※だがこの女性、不倫してました) と頭によぎるので、しらけた気持ちになりました。
不倫をすることへの葛藤があまり描かれず、「不倫したことで周りから責められた」ことが中心なのも何だかな。


主人公の不倫設定をカバーするかのような、①生徒の合唱に関するいざこざ、③教え子も不倫、⑤夫が生前暴力的な一面があった にモヤモヤしました。登場人物全員後ろめたい事がないと駄目なルールでもあるの?と思ったり。

特に教え子不倫の「どうしようもなく好きになっちゃうのよね(台詞うる覚え)」にドン引き。不倫は正当化出来ないよ···?


北国の景色が綺麗でした。

2022-5
おだまき

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