みんと

我が家の楽園のみんとのレビュー・感想・評価

我が家の楽園(1938年製作の映画)
3.9
フランク・キャプラ監督の優しさ溢れるホームドラマ。
ストレス社会を生きる現代人にこそ必要なもっと豊かに生きるヒントがギュッと詰まった作品だった。

ガチガチの正統派ストーリーとは言え時にクスッと笑えたりワクワクしたり、おまけにグッと来たりとバランス良く纏まっている印象。とりわけハーモニカのくだりなんて頭でアレコレ考えるだけ野暮。素直に身を任せる事が幸せへの第一歩かもしれないな、、、

家族、仕事、恋愛、と考えれば考えるほど複雑にもなるし厄介の種にもなり得る普遍的なテーマも実は思うよりずっとシンプルで、捉え方ひとつで大きく違ってくるのかもしれない。

幸せは絶えず一人一人のすぐそばにあって、それに気付けるか、もっと言えば幸せだと感じられる心を持てるか否か。足らずを嘆いていては幸せなんて一生手に入れる事なんて出来ない。

監督が描く作品に共通するメッセージは時代を選ばない。普遍性をテーマに 押し付けも狙いも感じさせない優しさで溢れている。だからこそ余計なバイヤスかけずに観る時々で素直に感じとる事が出来るのだと思う。

色褪せない名作と言うに相応しい作品だった。
みんと

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