同じ列車に乗り合わせた男女が意気投合し、夜明けまで一夜限りのデートをするだなんて、なんてロマンチックだろう。若き日のイーサン・ホークもジュリー・デルピーもお顔が美しくて、どのシーンも絵になる。そのおかげでよりこの映画はロマンチックに彩られ、そして儚さを帯びている。数ある美しいシーンのなかで、レコード店の試聴室のシーン、電話をかける寸劇をするシーンはたまらなく憧れてしまった。
ストーリーに起承転結はなく、終始2人の会話が繰り広げられるだけ。その会話のなかで2人の境遇や思想が、少しずつ紐解かれていく。僕もつい観ていて、ジュリー・デルピーのキュートなルックスから発せられる台詞や仕草に魅了され、翻弄され、それと同時に女性の神秘性に苦悩させられた。
