まぁ郎

この自由な世界でのまぁ郎のレビュー・感想・評価

この自由な世界で(2007年製作の映画)
4.0
現在の日本でも深刻な状況になっている雇用問題
そこに、不法移民問題も積み重なる現代のイギリス

仕事をクビになり、自ら派遣業社を立ち上げるシングル・マザー
仕事が軌道に乗り始めるが、甘い蜜の話に手を出し始め...そこから、歯車が狂い始める

自分より弱い立場の者から搾取し、自分の都合を優先させていくことで、最終的に自らが破滅への道を辿って行くことになる
「自由な世界」の潜在的な恐ろしさを、映画を通して実感させられる

これはイギリスだけの話ではなく、資本主義社会のいかなる国でも実際に起こりうる話のように思えた。

雇用問題、不法移民問題をリアリティに描き、さらに問題提議した監督ケン・ローチの素晴らしさを改めて感じた

「麦の穂をゆらす風」も素晴らしかったが、「この自由な世界で」もなかなか素晴らしい社会派ドラマ作品でした
まぁ郎

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