佐藤絢音

サッド ヴァケイションの佐藤絢音のネタバレレビュー・内容・結末

サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

やさしさから生まれる残虐さとか、エゴから生まれる愛とか家族とか、複雑な感情を描いててすごいなぁ、、と思う。
そしてそれは、実際に自分らにも起きてしまいそうな感情の動きだとも思う。(もちろんヤクザとかは関わってこないもっと平凡な形で)

人の心の危うさ。
でもそれすらも受け止めて生きていこうとする姿勢がこの映画にはある。
家族みんなで生きよう、あなたを待ってます、なんてわがままで勝手だ。でも、なんだかいいことのように思えた。
ヘルプレスからの答えが出たって感じがする。でも、相変わらず救いようはないかもしれない。多分救われないまま、危ういままグラグラと過ごしていったり爆発したり安定したりしていくんだろう。
その過程でみんなでいた方が、なんかいいかもしれない。寂しいだけかな…。

少なくとも人同士が一緒にいると、やさしさとかがきらっと見える時があるので、まあ人と一緒にいた方がいいのかなと思った。
自分のことを愛するのは超大事だけど、他人のことを愛したり憎んだりする中で生まれるものは、ひとりではできない特別なものだ。
佐藤絢音

佐藤絢音