愛を乞うひとのpapandaのレビュー・感想・評価

母親が娘に対する虐待のシーンは正視できない。見ていて辛すぎる。どうしてあんなにも娘に暴力を振るうのか。母の過去を想像してしまう。戦後の混乱と強いバイタリティーとか、台湾との繋がりや歴史とか、考えさせられることがいっぱい詰まっていた。それにしても母と成人した娘の正反対の役を演じた原田美枝子さん、すごすぎる。演技とはわかっていても、容赦ない暴力の数々は目を覆いたかった。対して父親の遺骨を探す娘の方は優しさと哀しみがあって美しい。ラストの対面のシーンは変に盛り上げなくて静かでよかった。