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愛を乞うひとのmarnimのネタバレレビュー・内容・結末

愛を乞うひと(1998年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

第22回日本アカデミー賞受賞作品。
途中の虐待シーンは、見ていられない程の酷さであった。
殴る蹴る、棒でシバキ回す、タバコの火を押し当てる、裸にさせようとする……小さな子どもに対して、目を覆いたくなる残虐ぶりで、見ていてハラワタが煮えくり返る思いがした。
個人的に原田美枝子という女優は大好きで、「北の国から」の凉子先生の時からの大ファンなのだが、豊子の時の原田美枝子はあまりに酷く、サッサと死んで欲しいと願う程であった。
それくらい役にハマっているとも言えなくもないが、不快に感じたのは正直なところ。

豊子から逃げ出す照恵、見ている方としてもようやく地獄の生活から抜け出せる喜びを感じたのだが、それから一体どうなったのか?誰と出会ってどういう生活をしたのか?という箇所は抜け落ちていて、とても気になった。

最後に豊子を訪ねて行き、豊子に髪を切ってもらうシーン、何とも言えないピリピリした緊張感があった。
ラストのバスの中で、お母さんに『かわいいね。』って言って欲しかった」と言う照恵、そんな母照恵に娘の深草は、「かわいいよ、お母さん。」と優しくささやくシーン……「愛を乞うひと」がここに集約されてるようで涙を誘う。
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