常盤しのぶ

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャーの常盤しのぶのレビュー・感想・評価

3.5
名前は知っているけれど中身はよく知らないシリーズ。アイアンマンのときよりも何もわからない状態からの視聴となった。周りのマーベルヒーローよりもダs……個性的なコスチュームなのが以前からとても気になっていた。元々は戦時中に国債を買わせるためのマスコットキャラみたいな扱いだったのね。

胸にドデカい星を刻んで愛国心を全面に押し出し、プロパガンダの材料として戦争に参加する。これも彼の道のひとつといえると思う。是非はともかく、あの一致団結を目指す空気感は好き。こちらも前向きな気持ちになる。

戦時中の娯楽はとても重要であると個人的に思っている。例えばトムとジェリーは短いながらもフルカラーで既に戦時中に作られていた。日本では60年代にやっと白黒の鉄腕アトムである。娯楽のクオリティでこれだけ力の差があったのか、と調べた当時は愕然としたものだ。

本作でも『戦時中いかにして国民からの協力(=資源と資金)を得られるか』に注力している。その最適解が、本作ではキャプテン・アメリカだった。最初こそ彼は客寄せパンダのような扱いであったが、次第に前線でも活躍し、名実ともに『アメリカのキャプテン』となった。

いじめられていた時にゴミバケツのフタで必死に防御していたのが世界最強の盾となり、そして星マークの入ったフタで子どもたちが遊んでいる。こういう描写の変化が大好き。彼はアメリカ国民の心に刻まれ、永遠のヒーローとなった。

そしてなんやかんやあり、彼はデートを盛大にすっぽかしたまま現代にやってきて物語は終了する。次はいよいよアベンジャーズだが、彼の現代での生活はどのように描写されるのかとても楽しみだ。

キャプテン・アメリカに対して、最初は実態もわからず彼に対してどう接すれば良いかわからなかった。しかし本作を観てから彼のことが好きになった。キャップファンが多いわけだ。