せびたん

偶然の旅行者のせびたんのレビュー・感想・評価

偶然の旅行者(1988年製作の映画)
5.0
隠れた名作と言われ続けてもう30年。今ではすっかり忘れ去られた名作に成りはてちゃった映画です。大好きな映画です。
ウィリアム・ハートが演じるメーコン・ラリーという男がふたりの女性の間でふらふらする話です。
そこにめちゃいろんなオプションがついて複雑な味わいになっていますが。

この作品でエドワード(犬)は、ミュリエルに調教され、人と協調できるようになりました。
メーコンもまた、ミュリエルによって2つの仕事(よき父親であること、よき稼ぎ手であること)を与えられ、調教され、彼なりの幸せをつかむのかもしれません。

それでもこの作品の終わり方をハッピーエンドと呼びたくないのは、サラという女性の慎み深さ、思いやりの深さ、努力を知ってしまうからです。単純なハッピーエンドな映画なら、サラは観客が反感を覚える女性として描かれたのではないかと。メーコンの家族からも嫌われていて、メーコンの妹ローズの結婚式で介添え人を頼まれたりしないのでないかと。思ったので。

またエドワード(犬)がめちゃめちゃかわいかったです。
エドワード(犬)は特に前半で大活躍でした。
メーコンはふたりの女性の間で揺れ動きますが、エドワード(犬)は一貫してサラのことは好きじゃなくてレイチェル派でしたね。だからまあ最後はそうなるんじゃないかと分かるわけですが。笑
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