みゅうちょび

偶然の旅行者のみゅうちょびのレビュー・感想・評価

偶然の旅行者(1988年製作の映画)
4.0
大好きな作品。大好き過ぎてダラダラ書いちゃいます^^;
スーパーの強盗事件でまだ幼い息子を失ったひと組の夫婦が、時が経ったある日から、個々に立ち直って行こうとする話。
出てくるキャラがどれも素晴らしくいいです。旅行ガイドブックを書いている主人公メーコンは出張から帰ると、妻から突然別れを告げらてしまいます。理由は、息子の面影を追い続ける自分に反し、メーコンは息子の面影を忘れようとしているのが耐えられないという妻の想い。
このシーンでは、やり合うのでなく、互いを思いやって、静かに話し合う2人がとても印象的です。
とっても不思議な雰囲気を持った映画で、なんとも言えない、寒々とした空気の中にもカメラが優しく登場人物たちを見守っているような感じ…。
メーコンの家族や、友人、そしてペットショップで出逢うスラムで1人病気の子供を抱え生活しながらも、あっけらかんとメーコンの気持ちなどお構いなしに、生活に入り込んで来る女性ミュリエル。
それぞれのキャラが個性的に絡み合って、ほんのりと笑わせてくれるいたずらっぽいユーモアがまたなんとも言えない味があります。メーコンの兄妹たちがかなり面白いです。
ウィリアム・ハートは優柔不断な男を演じさせたらピカイチだし。
監督は「白いドレスの女」のローレンス・カスダンで、ウィリアム・ハートとキャサリン・ターナーも再び起用。息が合ってるな〜と思わせてくれます。
そしてこの映画の最大の見所はラストの笑顔かな…
この笑顔のために何度も繰り返し観ました。
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