まめだいふく

デスロック/戦略ガス兵器を追え!のまめだいふくのレビュー・感想・評価

3.0
 イスラエル、テルアビブにある米軍基地で爆破テロ事件が発生。その混乱の中、兵器庫からある荷物が盗まれてしまう。
 この事件を取材しにアメリカからやってきた新聞記者のマイク・アンダーソンは、現地の大使館で友人と元恋人に再会する。二人に話を聞きながら、事件の真相に迫っていくマイクだが、彼の身にも危険が迫る。

 ドルフ・ラングレンが主演ということで、ゴリゴリのアクションものかと思いきや、本当に普通の新聞記者役で、アクションと呼べるシーンはほとんどないサスペンスだった。
 一応肉弾戦はあるものの、結構一方的にドルフ・ラングレンが攻められて、終盤に何とか逆転するといった感じ。バッタバッタ悪人をなぎ倒したりはしません。そんなドルフ・ラングレンは常に葉巻を銜えてかっこつけてます。

 真相は、意外な人物が黒幕だったりして驚いたけど、動機がはっきりしない点もあって、何だか消化不良。ラストシーンも「そこで終わる!?」とビックリ。あの人、結局助かったの?

 いや、それよりも大問題なのは、邦題でネタバレしていること。
 米軍基地の兵器庫から消えた荷物が実は恐ろしいガス兵器だという事実がはっきりするのは物語の中盤。それを何でバラすかな。
 勘のいい人ならば気付くかもしれない演出が前半にあるにはあるけど、「盗まれた物って何なんだろう?」「ひょっとして毒ガスか何かか?」と、観る側の考えを巡らせる機会をどうして奪うのだ。

 因みに本作『超過激! ‶人間核弾頭” ドルフ・ラングレンのパワー炸裂!!』というキャッチコピー付き。ドルフ・ラングレンが人間核弾頭なんて物騒なニックネームで呼ばれていたなんて知りませんでしたが、先にも述べた通り、さほどアクションシーンはないので、そこまで大げさに言わんでも……と思う。
 まあ、強いて言うならば、元恋人とのホテルでの一夜、あそこのシーンでは人間核弾頭の本領を発揮したと言えるのかもしれませんな。

 ……大変失礼いたしました。
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