有名な映画なので観たが...う〜ん、非常に評価に困る作品。雰囲気は好きなんだけど。
パニック映画的展開を迎えるのは後半も大分過ぎてからで、前半はグランドホテル式に様々な人物の視点から空港のお仕事やトラブル解決やドロドロの恋愛模様が延々と語られる。
エアポート・シリーズとして後年作られる続編はアクション&パニックに重点を置いているらしく、1970年代以後ブームになるパニック映画の記念碑的作品らしいが、オリジナルになる本作は原作者アーサー・ヘイリーの小説に忠実なためか地味なやり取りが多い。70年代という点を考慮してもやや古典的で展開が遅すぎるきらいがあるが、古い映画特有ののんびりした雰囲気は嫌いじゃない。
所謂オールスター・キャストらしいが、バート・ランカスターとディーンマーティンはわかる、ジーン・セバーグもギリ何となく知ってる程度で、あとは殆ど聞き憶えのない役者だらけだった。助演女優賞を獲得した密航婆さんを演じるヘレン・ヘイズも初めて見た。婆さんの行動はこの時代ならではでギャグになっているが、今こういう人がコメディ以外の映画に出たら完全に病人扱いである。大らかな時代だったんだなあ。
男女関係はちょっと頂けない。皆自己肯定感がヤバい。不倫は文化ってこと？
ワイプの使い方独特過ぎる。こういう分割画面ってなんていう名前の技法なんだろう。
CAのお姉さん達の服装がお洒落で可愛い。乗客もトランプ始めるわ機内で煙草吸うわで自由気まま。乗客もちびまる子ちゃんの丸尾君みたいなインテリ眼鏡小僧や酒豪の尼さんなど個性豊かなキャラクターが出て来て楽しい。個人的にはクレーマー親父にアーメンパンチを食らわす神父さんが好き。
