mo

ハメルンの笛吹きのmoのレビュー・感想・評価

ハメルンの笛吹き(1972年製作の映画)
3.6

ジャック・ドゥミ監督がメルヘンづいてたころの佳作ファンタジー。
フォーク・シンガーのドノヴァンが吟遊詩人に扮し、素敵な歌声も披露してます。

普段はネズミかわいい〜って眺める派ですが、巨大ケーキから大量のネズミがコンニチワ!するシーンはさすがにキツいものがあった…
やっぱり、特撮にはCGじゃ出せない生々しさがあるよね。
あとネズミってあんなに大きいんですね。
モルモット並みにデカくてびっくりしました。


実は元ネタの童話も読んだことがなくて、イマイチ話を知らないまま鑑賞したんですが、疫病というテーマがタイムリーだし、展開もなかなかしんどかったです。

財政難だしみんなペストで死ぬよって時に村長は大聖堂を建てようとしてたり、そのお金を集めるためにテキトーに税を搾り取ろうとしてたり、中世も今も人間って変わんないな。
権力は腐敗するし弱者は真っ先に死ぬ。
ユダヤ人錬金術師のじいちゃん、まじで無念だった。
正しさだけでは人の心は動かせない。
mo

mo