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少林寺木人拳のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

少林寺木人拳(1977年製作の映画)
4.0
正体不明の賊に父を殺され、復讐を誓った聾唖の小僧(ジャッキー・チェン)が、少林寺で修行を初めてから2年が過ぎた。だが、彼はいまだに葛藤ばかりで、実際のカンフーを教わる機会に恵まれない。ある日、青年は洞窟の奥に鎖で繋がれた囚人(クム・カン)と出会い、秘かにカンフーを教わることに。やがて、厳しい修行を終えた青年は、動く木製人形が集団で襲いかかる少林寺最終関門"木人路"を見事クリアすると、仇敵を捜すため少林寺を後にする。一方、脱走に成功した囚人は昔の手下らと共に、自分を捕らえた武芸者たちへの復讐を開始するが…。 
整形前のジャッキー・チェンが、聾唖の青年を演じた異色なカンフー映画。
天秤棒にたっぷり水を入れた樽を下げ階段を登り降りしたり、鳥居の形に組んだ棒を使った修行などユニークなカンフー修行、五形拳や蛇八歩など様々なカンフーが登場するのも楽しい。
主人公の父親の敵の正体が判るクライマックスでは、少林寺への忠節と師への敬愛の間で引き裂かれそうな苦悩をジャッキー・チェンが演じていて、演技派な部分が見えるのが興味深い。
因果応報という感じのオチが切ない異色なカンフー映画。
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