ドラミネーター

点と線のドラミネーターのネタバレレビュー・内容・結末

点と線(1958年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の「心中した死体」がカメラに撮られるシーン。
男の瞼がピクリと、間違いなく動いている。
生きているじゃないか!!!
良くも悪くも「昔の映画」の雰囲気を味わえる作品だ。

刑事や警視庁側は初めから岸田総理(に似ている犯人のことを以下「岸田総理」と称する)を犯人と決めつけ、その前提で証拠集めに奔走する。
が、正直「直感」の要素がかなり強く、根拠が薄弱すぎやしないかと思ってしまう。

最終的には本妻に毒を盛られ無理心中にてその人生を終えた岸田総理。かわいそうではあるが清々しいほどの因果応報である。

全編的に「小説だったら面白いんだろうな」といった感想。
監督の見せ方にも問題があるものの、やはり「毒を盛って人を殺め、女遊びも激しい犯人が、本妻に毒を盛られて死ぬ」という結末を「文字」で読むのと、「映像」で観るのとでは、やはり前者の方がインパクトがあり、一縷の清々しさも感じるのである。この結末を映像で観るのは、やはりどこか地味である。