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バタリアンのSariのネタバレレビュー・内容・結末

バタリアン(1985年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

『エイリアン』の脚本家ダン・オバノンが監督と脚本を担当したホラー映画『バタリアン』(Battalion、原題:The Return of the Living Dead)
ゾンビ映画の元祖である、ジョージ・A・ロメロ監督『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(原題Night of the Living Dead)のパロディ映画。

後に脚本家ジョン・A・ルッソとロメロ監督が仲違いし、『ゾンビ』(1978)(原題: Dawn of the Dead)では、原題に‘Living‘の使用を許可をせず’Dead’のみとなった経緯がある。
そのため、本作『バタリアン』は、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』で描かれた内容が実話であったという前提で作られた、間接的な続編とも呼ばれる。

尚、邦題『バタリアン』は、日本の配給会社が付けた日本独自のもので「大群」などを意味する。あつかましい中年女性の事を総称した「オバタリアン」の語源で一世風靡した。

舞台は1969年。軍人病院の薬品事故が原因で、こともあろうに死体が次々と蘇生してしまった。そのゾンビはケンタッキー州のとある医療品倉庫に長年ミイラ状態で㊙︎保管されていた。ある日そこで働く先輩社員フランクと新人アルバイトのフレディが恐る恐るタンクの中を覗いて叩いてみると、突然謎のガスが噴出し、不老不死のゾンビ“バタリアン”が蘇ってしまった。ガスがどんどん充満し、医療品倉庫に保管されていた解剖用の死体が動き出し、近隣の墓地の死体まで蘇り、人間の脳みそを求めてゾンビが町中で暴れ出す。

上半身裸のオバンバ、全身ネバネバのタールマンといったゾンビのキャラクターが立っていることが特徴。更には「なぜお前たちは脳みそを喰らう?」と問われたゾンビに「生きている人間の脳みそを喰っている間は死人であることの痛みが治まるからだ」とゾンビに答えさせるあたりは哲学的で、社会風刺が効いている。
ゾンビに翻弄される人間たちの個性的なキャラクターと少々オーバーな演技、いかにもな80年代ファッションでパーティに行くフレディの仲間の男女グループ内の女ロッカーに扮したリネア・クイグリーの作り物のような胸を露出しながらストリップダンスを墓地で披露するなどの、B級テイストが全開。
随所に『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のオマージュは、賛否両論を呼んだラストまで満載。
劇中音楽はマット・クリフォードが手がけたスコアと、様々な80'sパンク、ロックバンドのサウンドトラックが良い。

1.Surfin' Dead - The Cramps
2.Partytime [Zombie Version] - .45 Grave
3.Nothing for You - T.S.O.L.
4.Eyes Without a Face - The Flesheaters
5.Burn the Flames - Roky Erickson
6.Dead Beat Dance - The Damned
7.Take a Walk - Tall Boys
8.Love Under Will - Jet Black Berries
9.Tonight (We'll Make Love Until We Die) - SSQ
10.Trash's Theme - SSQ

Sound Tracks
https://youtu.be/EQv3vH-F4sw

Dead Beat Dance-The Damned
https://youtu.be/M1KPhPQnvkY

2022/08/14 DVD
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