くろきつ

顔のないスパイのくろきつのレビュー・感想・評価

顔のないスパイ(2011年製作の映画)
3.7
若きFBI捜査官と元CIAエージェントが手を組んで死んだと思われていた旧ソ連の伝説のスパイを追う姿を描いた本格スパイサスペンス。

リチャード・ギアの映画はどんなに評価が低くても観てられるという謎の性質が私にはあるのでこれも評価は低いけど観てみるかと思ったら普通に面白いスパイ映画だった。スパイが誰かと推理をするような映画ではなかった。スパイが誰かは早い段階から明白になる。それが面白かった。リチャード・ギアは優しそうな顔をしていると思う。しかし2007年公開の「消えた天使」では温厚とはいえない暴力的なキャラクターを演じていた。私はそんなリチャード・ギアが特に好きで、この映画ではそういう彼を観ることが出来て最高だった。主人公の二人が追うことになる旧ソ連のスパイ“カシウス”の殺しの手口はスタイリッシュでヒーロー映画を彷彿とさせた。あまり残る映画ではないけれどリチャード・ギアが大好きな身としてはとてもいい映画だった。しかしこの映画は2011年の映画。やはり2000年代のリチャード・ギア主演作「消えた天使」や「プロフェシー」に勝るものは無かった。

「レッド・コーナー 北京のふたり」という映画のDVDをブックオフで購入した。私はまだ「真実の行方」などの90年代のリチャード・ギア主演作をあまり観たことがない。唯一観た「ジャッカル」はとても好きな映画だった。恐らくリチャード・ギアは2000年代が至高という考えが崩れることはないだろうが90年代の主演作を観てみたら何か変化が起きるかも知れない。
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