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天使のくれた時間のyastakのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
3.4
なんだかホンワカしたくなって鑑賞。
遠い昔に観た記憶がありますが、ほぼほぼ忘れてました。

あのとき、別の道を選んでいたら人生どうなっていたのか、を描いたファンタジックコメディ。1946年の作品「素晴らしき哉、人生!」がモチーフとのことで、そちらは未鑑賞ながら凄く面白そうなのでそのうち観たい!

将来を約束しながらも、互いのキャリアのために離れたことをきっかけに別々の人生を歩むことになったジャックとケイト。
時が過ぎて、ジャックは経済的には大成功しながらも、Xmasでさえ仕事に没頭する孤独な人間に。そんなある日、ジャックの前に一人の謎の男が現れ、翌日ジャックが目覚めると、そこはかつての恋人であるケイトと家庭を構え二人の子どもにも恵まれながらも、仕事はタイヤ店の販売員でお金とは無縁というまったく別の人生。
果たしてジャックの運命は…といった感じのお話。

突然置かれた境遇に戸惑いながらも、自分が選べなかったもう一つの人生にかけがえのない価値を見いだしていくジャックを、ニコラス・ケイジが好演しています。
かっこよさとコミカルさのギャップは割とある設定だと思いますが、ニコラス・ケイジは本当にこういうのうまい。
男らしいけど、二枚目過ぎないってところがいいのかな。
冒頭のパンイチでオペラを吠えるシーンは、この人ならではの自由奔放さ。

ケイト役は、「プリティ・リーグ」や「ディープ・インパクト」などメジャー出演作も多いティア・レオーニ。
コメディってこともあって、ジャック共々多少の大げさ感はありますが、ジャックのことが大好きなママの役柄がかわいすぎてドキドキしました。
今、こういう垢抜けないキュートさを出せる役者さんってあんまいない気がするなあ。
みんな、なんかこざっぱりしているというか。
関係ないけど、目元の感じがジェニファー・コネリーに似てる気がします。黒目の大きさ?

脇を支えるキャストも良いです。
天使のキャッシュ役に若きドン・チードル。ふざけたノリもマジメなノリも自在なところはさすが。登場時間は短めながらも、こちらも存在感あります。
個人的には、このキャッシュの行動理由が一番の謎ですが、まあいないと始まらないことも確か。

ジャックの親友役、ジェレミー・ピヴェン。この人も映画やドラマ、数多くの作品に出てますが、気さく感がありながら、熱く語るシーンも絵になるキャラ立ちっぷりで脇を支えます。時代にも合ってる。

エンディングに向かっては、まあそうなるよね、っていう展開なんですが、個人的にはこここそがファンタジーだなあ、とちょっと気持ちが失速してしまいした。

ジャックの気持ちはわかるけど、うまく行ったとしても、ジャックとケイトとの家庭とは違ったものになるだろうな。互いが持つ「家庭」のイメージのずれのおかげで、結局子どもも出来ずにケンカして離婚して、、、なんて勝手なことを想像してたら悲しくなりましたよ。

子ども達もかわいかったし、夢のまんま終わらせてくれたら良かったなあ。。
まあでも、ケンカしたらまたキャッシュが出てきて、幻見せたりしてなんとかしてくれるんだろう。そう信じよう。

ともあれ当初の目的であるホンワカはできました!
キャストもいいし、サラっと観られるファンタジーラブコメの良作です。
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