がちゃん

スローなブギにしてくれのがちゃんのレビュー・感想・評価

スローなブギにしてくれ(1981年製作の映画)
3.2
このタイトルを聞いて、
♪ウォンチュ~と条件反射的に口ずさんでしまう人は、
少なくとも40代後半から50代以上だと思う。
それほど一度聞いたら忘れられないメロディとタイトルであります。

いかにも80年代らしい、
つかみようのない三角関係を描いた作品です。

オープニングの夕陽の第三京浜の場面から、
フィーリング重視の無色透明な作品であることが予想できます。

主演の浅野温子の目力は強いですね。
フワフワした展開だけに、彼女の目力が一層引き立ちます。

しかし人物は描き切っているんだなあ。
刹那的に生きる中年男山崎努が哀しい。
自分に酔おうとするが酔いきれないダメな男だ。

ゴローを演じる古尾谷雅人は、対照的に激情家だ。
ただ、この男も自分勝手で、
女性の人格を否定したりする場面もある。

この二人の間を、
フワフワ漂うのが浅野温子ってわけです。

当時の、
“ナウ”で“ヤング”な雰囲気は十分感じられます。

ラストの解釈は見方が分かれるところでしょう。
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