りょうすけ

美しき冒険旅行のりょうすけのネタバレレビュー・内容・結末

美しき冒険旅行(1971年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「美しき冒険旅行」

イギリス人の家族がオーストラリアに旅行に来たら、何故か父親がとち狂って自殺。荒野に取り残された少女と幼い弟がウォークアバウト(通過儀礼)中のアボリジニの青年と共に旅をする。
オーストラリアの大自然に圧倒される。多くの野生動物が登場するところには興奮したが、動物たちが狩られていくシーンにはやっぱりゲンナリするし、本作と同時期に制作された「荒野の千鳥足」を思い出す。カンガルーって日本からすると凄く可愛くて珍しい動物のイメージがあるからか、カンガルーを食用で捕まえてるのは、海外の人が日本に抱いている鯨漁と同じような感覚なのかもしれない。
少女が全裸で泳ぐシーンは本作一番の見せ場だと思う。この少女何歳なのかわからないが、そんなに歳は取っていないように見える。こんなシーンを映しちゃっていいのか、我々はこれをどんな目で見ればいいのか後々気になるが、映画を観ている最中はそんな邪念も生まれないくらい美しさに息を呑んだ。
また少女に求婚の踊り?をするアボリジニの青年の動きがなんとも不気味だった。小島よしお的な変質者感。ホラー映画じゃないのにホラー映画くらい怖かった。仲良くしてた人が急にあんなことし始めたらそりゃビビるって。
ラスト大人になった少女が過去を思い出すようなシーンがあったけど、結構唐突だったし、真意は分からなかった。文明社会に身を置いても感じる自然、野生の良さって感じなんだろうか。
りょうすけ

りょうすけ