湯っ子

黒い家の湯っ子のレビュー・感想・評価

黒い家(1999年製作の映画)
4.0
は〜、怖かった!だけどオモシロかった!

原作を読んだのはもうずいぶん前だけど、いわゆるサイコパスといえばこの「黒い家」の住人がくっきり私の脳裏に焼き付けられた。光のない洞穴のような真っ黒い眼をして、すぐそばにいるのにどこを見ているのかわからないし、何を考えているのか全くわからない人物。怖いよう、、
原作の内容はあまり覚えてないんだけど、こちらの映画化作品は、もちろん怖いんだけどちょっとオモシロ寄りだった。大竹しのぶは本領発揮。もちろん怪演で魅せてくれるんだけど、正直想定内かな。西村雅彦もちょっとコントみたいではあった。彼が画面に登場するたびに、ジジジッ!って、ラジオのチューニング合わせてる時みたいな音がする。「電波系」って言う言葉が生まれたのは撮影当時くらいからみたい。
主要人物は適材適所で、それぞれがちゃんと仕事をしている。私が注目したのは、チョイ役もなんかヘンな人が出てくるところ。心理学の教授とか明らかにちょっとアレな人。刑事がなんか不気味なのにちょっとかっこいい…と思ったら町田康だった。あとは、エキストラがたまに変な動きしてるところと、たまにカメラがヘンな動き方する。こういうのが森田監督風味なのかな。
大竹しのぶと西村雅彦夫婦は、世間を騒がせたいくつかの保険金殺人事件をリアルに思い起こさせる。彼らの幼少期についてもちらりと描かれていて、そこに思いを馳せると切なくなる…、、
湯っ子

湯っ子