アイン

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序のアインのレビュー・感想・評価

4.5
かつて社会現象を引き起こしたアニメのリメイクのような劇場版シリーズ、その1作目
何度も見ているけれど、やはり他のアニメ作品と違う独特な心理描写にやはり引き込まれる

ネットなどでよく「シンジは精神が不安定」だのと言われるけれど、幼少期に父親に捨てられ、数年後いきなり父親に呼び戻されたと思いきや謎のロボットに乗って怪物を倒せと言われ、逃げようとすると責められ…
そんな状況で、14歳の子供が他人のために命を賭して戦うなんていう正義感溢れる判断ができるかというと、そんなことはないはず むしろ精神が安定している方かも

環境が悪いだけで、シンジも普通の中学生であるし、親や家族に愛されて育てられるべき“子供”で、
そんな子供に頼らなければならないNERV職員含む“大人”達という設定ないし世界観が、なんとも酷だなぁと思った

エヴァは映像はもちろん音楽の使い方も好きで、使徒との戦闘シーンのBGMやピンチの時の不穏なBGM、見ているだけでこちらもハラハラしてくるような演出がとにかく上手い

設定も細かく作り込まれているけれど、キャラクターの細かい心理描写や観客への心理的な誘導のようなものが恐ろしく精密で、気づけば観客をこの映画の虜にさせている
何というか、今後数百年は愛され続けるだろうなとすら思わされる、僕にとってバイブルとも言っていい作品
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