KenzOasis

ゴッドファーザーPART IIのKenzOasisのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)
4.5
前作の、期待感が凄まじくあがるラストを悠然と超えてくるPart2。すげえや。
やたら長いのでいつ観ようかと置いてしまってたのだけど、やはりさっさと観るべきでした。

陰と陽の対比が混ざっていくPart1に対し、親と子の対比のPart2。親と子であるのにかけ離れていく姿が見事に描かれていて、3時間半近くもあるのに濃密ですごかった。

若き日のヴィト(演:ロバート・デニーロ)がファヌッチを“対処する”シーンとか、リトルイタリーが大騒ぎで花火を上げる中を冷徹に通り過ぎていくシーンを含めて相変わらず芸術的。

また、ヴィトが手を染めるシーンの後に必ずマイケルに声をかけるシーンがあり、マイケルが2代目ボスとなるのが必然であった事を匂わせているあたりも細かくてすごい脚本だなと思った。

一方でマイケルはどんどん冷酷に孤独になっていく。前作から一層、目が暗くなっていく演技は素晴らしかったし、周囲の戸惑いや迷いも見事に表現されていたと思う。コニーはいらんことばっかりしてる印象だったが……それらを抑えるの込みでマフィアのファミリーを維持するということなんだろう。
ヴィトとマイケルの大きな違いがここに表れていて、全体の物悲しさを引き立ててましたね。
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